日本も同じような状況に陥る可能性が高い
イランによってホルムズ海峡が事実上封鎖されてから問題視されてきたのは原油の輸送だけではありません。肥料も輸送できなくなっています。
ホルムズ海峡を通って輸出されている肥料は世界の供給量の3分の1ですから、これが手に入らなくなると世界の多くの地域で農作物が育てられなくなります。ホルムズ海峡封鎖は食糧テロでもあります。
ホルムズ海峡が一日も早く解放されないと深刻な石油不足だけでなく、食糧危機が起こるのは目に見えています。
肥料不足だけでなく、ナフサ不足で既に塗料用シンナー不足で非常に困っている会社もありますが。。。早くイランを何とかしないと、これからじわりじわりと色々なところに影響が及ぶことになるでしょう。どこかに旅行に行けるのも今のうち?
頻繁に起きている中東危機を考えると、これからは日本も肥料の原材料の大量生産ができるようにならないといけないのではないでしょうか。殆ど全てを輸入に頼るのでは安定した食料供給は見込めないと思います。それでなくても自給率が低く、農業人口も減りつつあります。農業に力を入れてこなかった政府(特に財務省と農林水産省)の責任もあるのではないでしょうか。農業政策の失敗です。
ところで、大規模経営農業が主流の米国では日本よりも被害が大きいようです。
米国では干ばつが続いており農業生産量が減っている上に肥料不足ですから大打撃のようです。
ふと、ジョン・スタインベックの小説「怒りの葡萄」を思い出してしまいました。時代は繰り返すと言われていますが、苦しい時代を定期的に繰り返し人口削減をしているのが地球を牛耳っている存在なのかもしれませんが、世界は逆風に負けず技術革新してきました。今回も日本では新しい技術や新しい資源の開発が進むような気がします。
この混乱を終わらせるためにもウクライナ戦争とイラン戦争(過激派武装組織との戦争)が早く終わることを願うばかりです。これらの戦争が終わったからと言って世界が平和になるということではないですが、重大な問題が一日も早く解決してほしいです。
U.S. Farmers Are Facing Two Historic Catastrophes At The Same Time In 2026
(一部)
4月21日付け
2026年、米国の農家は同時に2つの歴史的大惨事に直面しています。
米国の農家にとって最悪の時代となりました。
2026年に突入する過程で、我々は既に過去50年で最悪の農業危機に直面していました。
そして今、中東での戦争によって肥料価格が暴騰すると同時に歴史的な干ばつが西海岸から東海岸の農家に悪夢をもたらしています。
我々は今前例のない危機を目撃しています。
最近の調査で、米国の農家の70%が今年必要な肥料の全てを買う余裕がないことが明らかになりました。 過去にそのようなことが起きたのはいつだったでしょうか?
そして、一部の農家は極度の干ばつ被害で今年は何も植えられない状態です。
この記事の内容がショッキングなものであるならある意味それは良いことです。なぜなら、我々はみなかなり大きな警告が必要だからです。
ホルムズ海峡は世界で最も重要なチョークポイント(物流・資源・情報・軍事などの流れが一点に集中し、そこが妨害・封鎖されると全体が大きな影響を受けるボトルネックとなる要所)であり、この記事を書いている時点で、海峡の両側で通航できない商船が何百隻も待機しています。
通常、世界中で取引される窒素肥料の約3分の1がホルムズ海峡を経由しており、世界中の国々がホルムズ海峡を経由して輸出される天然ガスを使って自国の窒素肥料を生産しています。
従ってホルムズ海峡が閉鎖されたことは(農業にとっても)非常に深刻な問題なのです。
十分な量の窒素肥料がなければ、地球全体に食べ物を行き渡らせることができなくなります。
予想される食糧不足は少しずつ対応可能な程度の価格上昇を引き起こすのではありません。スーパーマーケットの棚が突然品不足になるでしょう。このシステムには余裕がありません。
農家がディーゼルや天然ガスの価格急騰に直面する中、彼らの多くが植え付けを減らしたり施肥を削減しています。このような状況は世界全体の穀物収穫量を脅かしています。
オーストラリアの重要なアンモニア工場の最近の操業停止は、世界的な危機をさらに深刻化させていますが、これはもう一つのドミノ倒しに過ぎません。我々は連鎖的な停止を目の当たりにしています。
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※ オーストラリアのアンモニア工場の操業停止に関する3月の記事:
連鎖的な危機:オーストラリアの肥料工場の機能停止が差し迫った食糧不足を悪化させる Willow Tohi|さてはてメモ帳 Imagine & Think!
・・・オーストラリア最大のアンモニア生産施設で突然発生した機械故障により、国家安全保障上の警戒態勢が発令され、世界的な不安定化が深刻化する中で、同国の農業生産と鉱業部門が脅かされています。西オーストラリア州にあるヤラ・ピルバラ工場は、世界のアンモニア取引量の5%を担っていますが、先週、停電により重要な設備が損傷したため操業停止を余儀なくされました。初期評価では、修復には約2か月かかると見込まれており、これはオーストラリアの農家にとって種まき前の肥料輸入がピークを迎える時期と重なっています。この国内の混乱は、米国とイスラエルによるイランへの軍事行動を受けて、世界の肥料輸送にとって重要な要衝であるホルムズ海峡が同時に封鎖されたことでさらに深刻化し、サプライチェーン崩壊の危機を招いています。
アンモニアの戦略的重要性
アンモニアは単なる工業用化学物質ではなく、現代文明の礎石です。その主な用途は窒素系肥料の製造であり、世界の食料供給の約半分を支えています。合成肥料がなければ、作物の収穫量は激減し、飢饉や社会不安を招くでしょう。歴史的に、各国は肥料原料へのアクセスをエネルギー安全保障と同様に戦略的に重要視してきました。現在の危機は、地政学的対立が物資不足と世界経済の混乱を引き起こした1970年代のオイルショックを彷彿とさせますが、今回は世界の食卓に直接影響を及ぼしています。ヤラ工場の閉鎖は、この不可欠な原料の重要な国内供給源を失わせ、分断された国際市場への依存度を高めることになります。
封鎖下のグローバル貿易
オーストラリアのプラントの操業停止は、まさに最悪のタイミングと言えるでしょう。世界のアンモニア貿易量の4分の1以上、尿素輸送量の43%がホルムズ海峡を通過しています。この海峡の事実上の封鎖は、世界の農業貿易における主要な動脈を断ち切ったのです。この地域からのガス供給に依存しているインドの肥料工場は、既に操業を停止しています。ヤラ社の最高経営責任者自身も最近、ホルムズ海峡の長期封鎖は「壊滅的」であり、農作物の収穫量の著しい減少に直接つながると警告しました。これは、地域紛争が今や世界的な規模で即座に、そして壊滅的な影響を及ぼし、現代の食料システムを支える脆弱なジャストインタイム物流を混乱させていることを示しています。
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今回の危機は、企業の効率性を重視し、人間の回復力を軽視した集中管理型でジャストインタイムの食料システムの致命的なもろさを露呈させています。
それは砂上の楼閣です。
農業システムの研究で指摘されたように、貿易が崩壊し供給量が不足すると、収穫量も劇的に低下します。我々の文明全体が脆弱であり、集中管理型の不安定なシステム上で何とか均衡を保っています。このシステムは、商品を売買して利益を上げることを目的としており、コミュニティに十分に食糧が供給されることを保証するものではありません。ジャストインタイムのモデルが失敗すると、全てが失敗し、パイプラインには何も残りません。
イランとの戦争が始まって以来、肥料価格は爆発的に上昇しています。
私は、先週、そのことを証明する以下のチャートをお見せしましたが、今回もそれをお見せします。
言うまでもなく、肥料の価格高騰は消費者に転嫁されるでしょう。
つまり、数ヶ月後に我々全員が食料品の価格高騰に直面します。
食料品の価格を心配する米国人はほどなく、イラン戦争により生じた米国の農家の予期せぬ問題からの影響を体感します。つまり、肥料価格の高騰が潜在的波及効果を生み出します。それがスーパーに波及する可能性があります。
米国農業会連合は、肥料の価格高騰の主な原因はホルムズ海峡の事実上の閉鎖であるとしています。
国連によると、世界の海上肥料貿易の約3分の1がホルムズ海峡を通過します。
少なくとも70%の農家は、イラン戦争で肥料の価格が高騰しているため必要な肥料の全てを買うことができないと言っています。その結果、収穫量が低下する恐れがあり、これが広範囲に及べば、食品価格を押し上げる可能性があります。
残念ながら、米国の農家は異常に高い肥料の価格だけでなく、もう一つの大きな危機に直面しています。
私は米国で起きている深刻な干ばつについてかなり多くの記事を掲載してきました。
現在、米国の61%以上が少なくともある程度の干ばつに見舞われています。
まだ4月下旬です。
7月や8月になると状況はどうなるのでしょうか?
コロラド州では、州全体があるレベルの干ばつに見舞われており、コロラドの農家に打撃を与えています。
コロラド州の農家が切実に雨を必要としていると言うのはかなり控えめな表現です。
最近、地元のメディアからインタビューを受けた農家は、すぐに雨が降らなければ、今年は何も植えることができないと語りました。
全米の農家は2026年に非常に困難な選択をしなければなりません。
もちろん、同じことは世界中の農家にも言えます。
世界の気象パターンは完全に狂っており、今や史上最悪の肥料危機が目の前に迫っています。
我々は今も昨年栽培した食料を食べ続けています。
しかし、今から6〜9か月後には、ものすごい勢いで世界規模の食料ショックが我々を襲うでしょう。
我々は確かに最善を願うばかりですが、最悪の事態に備えておくのも賢明です。
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