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日本のエチレン設備稼働率が過去最低の68.6%に

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エチレン生産設備 エネルギー

日本のエチレン設備稼働率が過去最低の68.6%に

エチレン設備稼働率、3月68.6%で過去最低で60%前半まで落ちると止めざるを得なくなるが、調達多様化で稼働継続へ

これまでの最低はリーマンショックの影響下の 2009年3月の 74.1%でしたが、今年 3月のエチレン稼働率は 68.6%と過去最低だった模様。

稼働率があまりに下がると(60%前半など)、施設を停止しなければならなく、また、一度停止すると、再稼働には大変な日数がかかります。In Deep のこちらの記事の後半に以下のように書いています。これ以上稼働が下がると良くなさそうです。

> ・エチレンクラッカー(ナフサを原料とする蒸気分解装置)には実務上の「最低稼働率の壁」(約70〜75%)が存在し、それ以下に下げると不安定化→停止せざるを得なくなる。

>・日本国内でも、75〜80%台(時には70%台)で長期間低稼働を続けているが、これが「ぎりぎりのライン」で、60%台前半まで下げると「止めるしかなくなる」状態になる

石油化学工業協会(東京・中央)は23日、エチレン生産設備の3月の稼働率が68.6%(速報ベース)だったと発表した。原料調達難を見据えた減産が響き過去最低となった。各社は原料の調達先を多様化し、稼働を維持する。

国内にはエチレン生産設備が12基あり、原油精製の過程で得られるナフサ(粗製ガソリン)を分解してエチレンやプロピレンなど複数の基礎化学品を生成する。基礎化学品からポリエチレンといった樹脂などの中間材料を経て、様々な最終製品に使われる。

国内ナフサ総需要のうち実質的には8割が中東由来で、ホルムズ海峡の事実上の封鎖により調達難が続いている。エチレン生産設備は停止すると再稼働に時間がかかる。供給網と設備稼働を維持するために低水準での稼働を続けている状態だ。

3月の稼働率は68.6%で、データがある96年1月以降で最も低かった2009年3月の74.1%を下回った

設備維持の観点で必要な最低稼働率は設備ごとに異なるが、6〜7割台とされる。好不況の目安の90%を40カ月以上連続で下回っており、2月も75.7%と低稼働だった。3月は少なくとも全体の半分にあたる6基が減産し、更に稼働率を押し下げた。

3月のエチレンの生産量は27万2600トンだった。定期修理中の設備が4基(前年同月はなし)と多く30.1%減、減産など稼働率変動要因で8.7%減となり、前年同月比で38.8%減と低水準だった。

エチレンなどから作られる代表的樹脂にはポリエチレン(低密度・高密度)、ポリプロピレン、ポリスチレンがあり、4製品で国内の合成樹脂生産の約6割を占める。3月の国内出荷は前年同月と比べると2製品で増加、2製品で減少した。在庫量は全ての製品で減った。

石油化学工業協会は「樹脂など主要石油化学製品の国内出荷は需要動向の変化もあり製品ごとに差はあるが、全体として供給は維持できている」とした。

減産や定期修理もあり生産量は従来より減っているが、樹脂段階での在庫や、定期修理に入る前に積み増した在庫などもある。エチレン生産設備を運営する企業の幹部は「供給が極端に減っているわけではなく、あらゆる供給網が直ちに止まることはない」と話す。

ナフサの調達では中東外からの輸入を進めている。三菱ケミカルGや三井化学、東ソーなどは6月分まで調達のめどがつき、7月以降も中東外から調達などで稼働を維持する方針だ。

 

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