ナフサ不足を見越してついに窃盗被害 農業や建築現場でも警戒する事態に
熊本県玉東町で、農産物を入れるプラスチック製コンテナ約700個が盗まれる被害があった。
茨城県つくばみらい市では4月下旬、塗装会社からシンナー入り一斗缶約8個が盗まれ、ナフサ不足を背景に関係者が対応に追われている。
コンテナ約700個が盗難被害に
中東危機を境に、一変したというある光景。

鍵つきの部屋で厳重に保管されていたもの、それは家の塗装などに使われるシンナーだった。
塗装会社にとって、ナフサ不足の今、絶対に盗まれてはならないのだと語る。
みらい美装・佐々木大輔社長:
つくばみらい市内でも盗難が発生してしまったという…(これは)原材料はナフサ100%とも言われているので…

今、列島各地でナフサ由来の製品が盗まれる事件が続発している。
“ナフサ窃盗”の被害を防ごうと、関係者が対応に追われる事態になっている。
熊本県の北部に位置する、ミカン栽培などが盛んな玉東町。
これまでに盗まれることなどなかったあるものが、初めて盗まれたのだという。

取材班:
フルーツの栽培が盛んな玉東町です。山積みにされていたコンテナが約700個盗まれたということです。
盗難被害にあったヤマト青果・狩野勝次社長:
ここにトラックを横づけして、人手で積んだと思われます。

ミカンなどの農産物ではなく、農産物を入れるコンテナが盗難被害に遭った。
1個あたり、現在の価格で1300円を超え、被害は総額で約100万円に及ぶという。
そんなコンテナが盗まれた理由。
プラスチックでできたコンテナは、石油製品のナフサがなければ製造することはできない。

盗難被害に遭ったヤマト青果・狩野勝次代表:
もうナフサが手に入らない状態で、製造が今はできない。
窃盗犯は、この先のコンテナ不足や値上がりを見越して犯行に及んだのだろうか。
狩野さんが警察に被害届を提出すると、その後、盗まれたとみられるコンテナは、隣町の熊本市の農家がフリマサイトを通じて購入したとみられることが分かった。

フリマサイトでコンテナを購入した農家:
1個250円で約60個(購入した)。(相手は)1人で持ってきて、相手側から営業された。「まだありますけど、どうですか」と。
安かったこともあり、コンテナの追加購入も考えていたという。
ところが、地元でコンテナ窃盗の件が報じられた。

フリマサイトでコンテナを購入した農家:
突然連絡が来なくなって…。(フリマサイトで出品者の)アカウントを開いてみたら、なくなっていた。
この農家は警察に「盗難品ではないか」と届け出たといい、警察が捜査をしている。
塗装会社や建築現場も厳重管理へ

取材班:
4月下旬、塗装会社から一斗缶約8個のシンナーが盗まれたということです。
ナフサ不足の影響で、欠品や値上がりが伝えられる塗装用のシンナー。
窃盗事件を受け、市内の業者は対応に追われていた。

みらい美装・佐々木大輔社長:
厳重に(鍵をかけています)。(シンナーは)今はもう注文してもまったく入ってこないので。現場に出払っている分もあるが、在庫としてはこれだけ。
今残っている約20缶のシンナーが、みらい美装にとっての命綱だ。

これまではシャッターのついた倉庫で保管していたが、それでは盗まれる危険性があると、保管場所を変えたのだという。
みらい美装・佐々木大輔社長:
(シンナー不足は)塗装業界にとっては死活問題。(ナフサが)一時期どこかで目詰まりしているとあったが、仲間内では目詰まりどころではない。やはり日本にないんじゃないかと(体感している)。
そして、住宅の建築現場。
取材班:
建築中の一軒家ですが、普段外で保管していたコーキング類なども、鍵のかかった室内で保管しているということです。
さらに断熱材などもナフサ由来の製品のため、厳重な保管を続けているという。

KURASU・小針美玲代表:
(ナフサ由来の資源など)次いつ入るか分からないので。せっかく入ってきた材料が盗まれるなんてことになれば金額も痛いですけど、引き渡しも遅れてしまう。
(「イット!」5月22日放送より)


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