フェンタニル(ヘロインの50倍の強さ)よりさらに20倍強い薬物がアメリカで蔓延中…という終末的な話

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フェンタニル(ヘロインの50倍の強さ)よりさらに20倍強い薬物がアメリカで蔓延中…という終末的な話

フェンタニルの50倍となれば、即死が待っているような状況!

新たに、とてつもなく危険な薬物が米国に広まりつつある

アメリカとヨーロッパの一部で、「フェンタニル」という医薬品による過剰摂取死亡が、年々驚くべき割合で増えています。

フェンタニルというと馴染みがない感じですが、同じ系統の薬として、ヘロインやモルヒネだとわかりやすいかと思います。合成オピオイドと呼ばれる薬物のひとつです。

しかし、フェンタニルは、ヘロインの 50倍の効力を持つ強力なもので、2017年頃に、これがアメリカで蔓延し始めていることを聞いたときに、「かつてのヘロインでもあれだけの惨状を呈していたのに、こんなものが蔓延してどうなる?」とは思っていました。2017年の以下の記事などに書いています。

2015年から加速しているアメリカの「ヘロイン / オピオイド地獄」が人ごとではないと思うのは、私たち日本人もまたあまりにも無知にさせられているから
In Deep 2017年6月13日

米国のフェンタニルによる死亡数の推移(2000年 – 2022年)

usafacts.org

上のグラフは、警察の報告書にある分だけですので、かなり過小な数値だと思われ、実際にはこれより何割も、あるいは何倍も死者は多いかもしれません。

 

薬物には、さほど問題のないものと、「絶対に手を出してはいけないもの」(法律的な話ではありません。命の問題です)があり、ヘロインやフェンタニルはその最たるものです。

 

そして、最近、

「アメリカで、フェンタニルより、さらに 20倍効力が強い薬物が蔓延し始めた」

ということが報じられていました。「ニタゼン」という名前です。

「フェンタニルの…20倍…?」と絶句しまして、いよいよ終末的な雰囲気も漂いますが、ちなみに、フェンタニルは何となく違法薬物的な捉えられ方をされがちですが、立派な「処方医薬品」です。病院で処方される薬です。

フェンタニル – Wikipedia より)

> 2017年の時点で、フェンタニルは医療で最も広く使用されている合成オピオイドであった。2019年には、米国で最も処方されている薬の278番目であり、100万以上の処方があった。

 

おそらくは、医療機関での処方量の増大と共に、依存する人々も増えたのだと思われます。

アメリカで蔓延しつつある新しい合成オピオイドのニタゼンについての記事をご紹介します。

なお、記事を読みますと、どうも、違法にストリートなどで売られているものは、「ニタゼンとベンゾジアゼピンなどを混合しているタイプ」が多いようで、極めて危険です(作用自体もすごそうですが、依存性と副作用が半端ないはず)。

少し前までのアメリカでは「フェンタニルに馬に使われる鎮静剤を混合した」薬(Tranq と呼ばれる)が蔓延していて、アメリカ麻薬取締局が警告を発していたことがありましたが、今の時代は、欧米に行った際などに、「得体の知れない薬物には興味本位でも絶対に手を出してはいけない」時です。どんな成分なのかはブラックボックスですから。一発で死亡する可能性さえあります

これらの危険な混合ドラッグの出自は中国とも言われていますが、だとすれば、これも米中の戦争なのかもしれません。

 


フェンタニルよりもはるかに強力なニタゼンが差し迫った危機をもたらす

Much Stronger Than Fentanyl, Nitazene Presents a Looming Crisis
Epoch Times 2024/03/02

違法薬物市場に新たな殺人者が出現した。フェンタニルの最大 20倍強力なニタゼンと呼ばれる合成オピオイドは、ヘロインからベンゾジアゼピンに至るまでのストリートドラッグの蔓延の渦中に浸透し、疑いを持たない使用者たちを依存症と過剰摂取死の網の目にさらしている。

これらのオピオイドは当局の目を逃れ、静かな流行を煽り、法執行機関が把握し始めたばかりの新たな危険性をもたらしている。

 

医療用不使用、高い中毒リスク

ニタゼンは、イソトニタゼンと呼ばれる合成オピオイドのクラスに属する。これらの化合物は、その強力な鎮痛特性により注目を集めている。ニタゼンは 1950年代に初めて開発されたが、医療用途として承認されることはなく、長い間不明瞭なままであり、学術界でのみ知られていた。

ニタゼンの決定的な特徴は、その非常に高い効力であり、モルヒネやその他の古いオピオイドよりも数百倍から数千倍、そしてすでに国内の現在の薬物危機を煽っているフェンタニルよりも 10倍から20倍強力だ。

 

これらの化合物は中国から来ていると理論づけられているが、「実際のところは誰にも分からない」と家庭医学と依存症医学を専門とするジャリド・パクター博士は語った。

これまでのところ、20種類の異なるニタゼンが違法ストリードラッグから検出されており、検出される頻度は増加している。

米国のスケジュール I 薬物(医療用途が認められておらず、乱用や依存症の可能性が高い薬物を含むクラス)として、すべてのニタゼンは違法となる。

米国麻薬取締局(DEA)によると、ニタゼンは違法薬物の製造コストを安くすると同時に、違法薬物の急増と強化に使用されているという。しかし、この化学物質の改ざんはすでに致命的な過剰摂取につながっている。

 

英国、ニタゼンを含む医薬品の供給に警鐘を鳴らす

米国と同様、英国も自国の麻薬危機に直面している。最近、他のオピオイド、ベンゾジアゼピン、または大麻製品として販売されている物質からニタゼンが検出された。

スコットランドの緊急薬物警報・対応早期警報システムからのデータによると、ニタゼンは 2022年から 2023年の間に 25人の死亡を直接引き起こしていることが、死後毒性検査で確認された。

 

「ニタゼンはベンゾジアゼピンや偽造医薬品などのさまざまな街頭麻薬に含まれているため、人々は自分がニタゼンを服用していることやリスクの増加に気づいていない可能性がある」とスコットランド公衆衛生局の公衆衛生医学コンサルタント、タラ・シヴァージ博士は論文で述べた。

リスクをさらに悪化させるのは、同じバッチ内であっても、錠剤、粉末、吸取紙中の薬物の濃度が劇的に変動する可能性があることだと同氏は指摘した。

 

ニタゼンには複数回のナロキソン投与が必要

ニタゼン系を含む合成オピオイドは、過剰摂取による緊急入院を引き起こしている最も急速に成長しているオピオイドの 1つだ。

しかし、ニタゼンはより深刻な健康影響を与えるという証拠がある。米国医師会雑誌に掲載された研究結果によると、ニタゼンやその他の新規オピオイドを過剰摂取している患者のほとんどはナロキソン(オピオイド拮抗薬)を 2回以上必要とするが、フェンタニルの過剰摂取では 1回だけで済む。

それらの極度の効力と薬理学的プロファイルは、特にベンゾジアゼピンやアルコールなどの他の中枢神経系抑制薬と組み合わせると、過剰摂取と死亡のリスクも高める。

 

2023年だけで過剰摂取による死亡者は10万人を超える

2009年以来、オピオイドによる過剰摂取による死亡の割合が増加しており、2019年には全致死性オーバードーズの 71%近くを占めた。アメリカ疾病管理予防センター(CDC)の暫定データによると、2023年9月までの全国の過剰摂取による死亡者数は 10万6,000人を超えているが、報告書が不完全なため、これは過少カウントだといえる。

シンクタンク「ランド研究所」の最近の調査によると、アメリカ成人の 40%以上が致死的な過剰摂取をした人を知っているという。さらに、13%は、オーバードーズによる死亡が自分の生活に大きな影響を与えたと回答した。

麻薬取締局情報分析官のモーラ・ガフニー氏はプレス声明で、非常に多くの合成麻薬と予測不可能な組み合わせがあるため、購入者は自分が何を手に入れているのか正確に知ることはできないと述べた。

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